小さな光 大きな希望

 

 

 

 

手足はまだ眠り 薄暗い空間のなかで目が覚めた。喉の渇きと耳に触れるゴォーッとする音に

ーここが夜の機内であること知らせる。

 

何気なく手を伸ばした小さな窓のジェードを周囲の迷惑にならないように慎重に、慎重にゆっくりと自らの手で押し上へと開けた。

 

人が言葉を忘れるとはこの事かも知れないーー。

 

青白い光が、雲の海を闇から浮かび上がらせる。グラデーションのような光景を黙って見つめる間

過去の自分も、未来の自分のその全てが今の自分に繋がっている気がして‥

 

私の中のルールが無意識に胸元を手で押さえる

 

そう、そうだった。他の誰よりも私が‥‥わたし自身を一番信じてこなかった。

 

その思いを覗くように顎先を胸へ向けていると、いつしか空は薄っすら青白い光から、オレンジへ変わり光の矢となって胸元に彩を届け始める。

 

ーーだだ、泣いていた。

私の頬に涙がこぼれていく

今の私なら‥‥この旅は、これからの人生は輝かしい道に繋がっていくと漠然とだが、そう予感させたのは気のせいではない。

 

‥‥ふぅ、と息を吐き切り当たり前のように顔を上げる。消えゆく星々から、かすかな音が聞こえそうな夜明けは小さな光大きな希望となって

ーー私の胸に残るだろう。

 

fin

『小さな光  大きな希望』

2019年8月   双葉🌱

 

 

 

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